科学的介護情報システム(LIFE)とは
厚生労働省が出している資料によると、
〇介護サービス利用者の状態や、介護施設・事業所で行っているケアの計画・内容などを一定の様式で入力すると、インターネットを通じて厚生労働省へ送信され、入力内容が分析されて、当該施設等にフィードバックされる情報システム
〇介護事業所においてPDCAサイクルを回すために活用するためのツール
と説明されている。
科学的介護情報システム(LIFE)の役割
厚生労働省は、科学的裏付け(エビデンス)に基づいた介護をするように要求している。そのなかでLIFEは科学的に妥当性のある指標などを収集、蓄積、分析する。そのLIFEの分析を現場にフィードバックすることで、さらなる科学的介護を加速させることを目的としている。
科学的介護の目指すところ
本人の状態:年齢、要介護度、褥瘡の有無
活動:リハビリの時間と頻度、ADLの評価、移動能力
栄養状態:管理栄養士の有無、栄養関係の加算、低栄養リスクレベル、BMIの変化、食事摂取量
上記のデータを分析することにより、リハビリの効果アップや栄養状態の改善につなげる。それは、尊厳の保持や日常生活の自立、要介護状態の軽減につながる。
LIFEはどれくらい活用されているのか
施設サービス
- 介護老人保健施設/77.7%
- 介護老人福祉施設/67.6%
- 地域密着型/64.2%
- 介護医療院/55.6%
通所・居住サービス
- 通所リハビリテーション/53.7%
- 介護予防通所リハビリテーション/51.5%
- 看護小規模多機能型居住介護/49.4%
- 地域密着型通所介護/29.5%
- 訪問リハビリテーション/21.8%
上記のデータは、2023年4月時点でのLIFEを利用している施設の割合だ。全く活用されてないというわけではない。しかしながら、老健、特養を除くと、半数以上が利用していないのが現状だ。