目次
時間がない人向けに特徴を
- マット型の見守り支援介護ロボット。心拍、呼吸、体動、離着床、睡眠の状態などを離れた場所から見守ることが可能。
- 24時間の見守り。介護施設や在宅での利用を想定し、利用者の様子を24時間見守る。
- 業務負担の軽減。訪室の合間の見守りにより、スタッフの業務負担を軽減し、ケアプランの改善に役立つ。
- リアルタイムの状態確認。パソコンや携帯端末を通じて、リアルタイムに利用者の状態を確認可能。
- 非接触・非拘束・非侵襲。利用者にストレスを与えることなく、非接触・非拘束・非侵襲での見守りを実現。
aamsの特徴は?
「アームス(aams)」は、高齢者介護の現場で重要な役割を果たす見守り支援ロボットの一つです。このロボットは、利用者の安全と介護スタッフの負担軽減を目指し、非接触・非拘束で24時間見守りを提供することを目的としています。以下では、「アームス」の主な機能、技術的特徴、導入のメリットや課題について、2500字で詳細に解説します。
1. アームスの基本機能
アームスは、介護施設や在宅介護で使われる見守り支援ロボットで、主に以下の機能を持っています。
- 心拍数・呼吸・体動・離床のモニタリング
アームスは、利用者の心拍数や呼吸、体動、そしてベッドからの離床状態をリアルタイムでモニタリングすることが可能です。これにより、急な健康状態の変化や転倒などのリスクを早期に検知し、事故の防止に寄与します。 - 睡眠状態のモニタリング
利用者の睡眠状態も3段階(深い眠り、浅い眠り、覚醒)で表示する機能があり、睡眠の質やパターンを把握することで、介護プランの改善に役立てられます。このデータはグラフや表として記録され、後で確認できるため、介護者は利用者の健康状態を包括的に管理することができます。 - ナースコール連動
異常が発生した場合、アームスはナースコールシステムと連動し、即座に介護スタッフにアラートを送信する機能を備えています。これにより、夜間やスタッフが少ない時間帯でも迅速な対応が可能となります。
2. 非接触・非拘束・非侵襲の設計
アームスの大きな特徴の一つは、非接触・非拘束・非侵襲である点です。利用者が普段使用しているベッドのマットレスの下にセンサーマットを敷くだけで機能するため、特別な装置を取り付けたり、利用者の体に何かを装着する必要がありません。このため、利用者がアームスの存在に気づくことはなく、日常生活に影響を与えることなくモニタリングが行われます。
特に高齢者や認知症の方にとって、装置を身に着けることはストレスになりやすいですが、アームスはそのような心理的負担を軽減し、安心して日常生活を送ることができる設計となっています。また、センサーマット自体は非常に薄く、耐久性に優れているため、頻繁なメンテナンスや交換の必要も少ないのが利点です。
3. システムの柔軟性と拡張性
アームスは、施設や家庭の規模やニーズに応じて、システムの構成を柔軟に変えることができます。例えば、ローカル環境での利用の場合、センサーマットからのデータはルーターを通じて施設内のサーバーに集約されます。また、クラウドシステムとも連動でき、データの遠隔管理が可能です。このクラウドシステムを活用することで、離れた場所にいる家族や介護専門家もリアルタイムで利用者の状況を把握できるため、より広範なケアが実現します。
さらに、カメラシステムとの連携も可能で、必要に応じて映像での確認も行えます。これにより、より具体的な対応が取れるようになり、介護の質が向上します。
4. 費用対効果と運用コストの削減
アームスの導入にかかる費用は、センサーマット本体と付属品(ナースコール接続ケーブル、分配器など)込みでおおよそ195,800円(税込)となっています。これは、複雑な機器や大規模なシステムを導入することに比べて、比較的手頃な価格です。
また、アームスのシンプルな設計は、運用コストの面でも大きなメリットをもたらします。センサー自体に電子部品が含まれていないため、利用者の体重や衝撃による故障リスクが低く、メンテナンスや修理にかかるコストも抑えられます。複雑なシステムを必要とせず、基本的なマットと電源さえあれば運用できるため、初期導入コストを含め、長期的な運用コストの削減が期待できます。
5. 利用者と介護スタッフの双方に配慮した設計
アームスは、利用者の安全だけでなく、介護スタッフの負担軽減にも貢献する設計です。利用者の異常を早期に検知できるため、スタッフは常に利用者を監視する必要がなくなり、業務の効率化が図れます。特に夜勤の負担軽減に寄与するため、職員の精神的な負荷を下げることができます。
加えて、データ管理機能により、過去の履歴や状態を視覚的に把握することができるため、個別ケアの質が向上します。これにより、介護計画の見直しや改善が容易になり、スタッフはより効果的なケアを提供することが可能となります。
6. 課題と今後の展望
一方で、アームスにもいくつかの課題があります。まず、システム自体はシンプルである反面、導入後のトレーニングや適切な運用が求められます。特に高齢者施設では、多くのスタッフが同時にシステムを利用するため、操作性やインターフェースの改善が重要です。
また、見守りのためのシステムに依存しすぎることで、職員の直接的なケアの機会が減少する可能性もあります。そのため、アームスのようなロボットを使用する際は、あくまで補助的な役割として利用し、人間のケアとのバランスを保つことが求められます。
今後、技術の進歩により、さらに高精度なモニタリングが可能になることが期待されています。たとえば、AIを活用した予測モデルや、自動で介護プランを提案する機能が追加されることで、より一層のケアの質向上が見込まれます。
まとめ
「アームス」は、非接触で利用者の状態をリアルタイムにモニタリングし、介護スタッフの負担を軽減する優れたツールです。シンプルな設計により、導入コストやランニングコストを抑えつつ、高い信頼性を持つ点が大きな特徴です。今後の技術革新により、さらに多機能で使いやすいロボットへと進化していく可能性があり、介護現場での重要な役割を担い続けるでしょう。
導入してみて、どんな感想がある?
「無駄に部屋に行くことが無くなり、ケアスタッフの肉体的な疲労が減った」
「夜間の巡回が減り、利用者様が安眠できるようになったのを実感できる」
「睡眠の浅い、深いが分かることにより、ケアスタッフが安心することができる」
「どれくらい寝ているのかが一目瞭然なので、ドクターがお薬を調整するときに明確な指標となる」
「睡眠の質が上がることにより、生活リズムが良くなり、QOLが改善した」
導入事例①介護老人保健施設「池袋えびすの郷」
見守りセンサーaams、離床予測人感センサー、見守りカメラ、タブレット、iPhone、バイタル機器(体温計、血圧計、血中酸素)、Wi-Fi設備を一気に導入した施設が取材されています。コンサルを利用して一気に改革をした施設なので、これから施設を新しく建てるときに参考になると思います。
参考 池袋えびすの郷 インタビュー記事
導入事例②特別養護老人ホーム「太陽と緑の家」
特別養護老人ホーム「太陽と緑の家」では、全ベッドの90台にaamsを導入しています。夜勤での負担が減ることから、採用活動の際に強みとしてアピールできているとのこと。介護経験者であれば、見守り機器がある施設のほうが働くときにストレスが少なくなることは理解しているから、良いアピールポイントになります。
参考 太陽と緑の家 インタビュー記事
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