時間がない人向けに特徴を
- 腰への負担軽減や日常の力仕事のサポートを目的としたアシストスーツ。
- 空気圧式の人工筋肉を用いて、電気を必要とせずに動作します。
- 最大25.5kgfの補助力を提供し、前バージョンより500g軽量化された3.8kgの本体重量を実現しています。
- 屋外や水に濡れる現場でも使用可能で、介護、農作業、雪かきなどの重労働に適しています。
- サイズと仕様: S-Mサイズ(150cmから165cmの身長に適用)、M-Lサイズ(160cmから185cmの身長に適用)があり、防塵・防水性能はIP56です。
- 介護、農業、製造業、物流・小売など、多岐にわたる業界での導入事例があり、使用者からは作業中の身体への負荷軽減や安全な労働環境の実現に向けたポジティブなフィードバックが寄せられています。
特徴は?
「マッスルスーツEvery」は、株式会社イノフィスが開発した、身体の動作を補助する作業支援用アシストスーツです。このスーツは、空気圧を利用した人工筋肉の技術を活用し、腰や背中にかかる負担を大幅に軽減することを目的としています。従来のアシストスーツに比べ、軽量で操作も簡単なため、特に介護、農業、物流、工場作業など、腰痛や重労働が避けられない現場での利用が期待されています。
1. 製品の特徴と技術
マッスルスーツEveryの主な特徴の一つは、電力を使用しないことです。一般的なパワードスーツでは、電力供給が必要であり、そのためにバッテリーの充電や、使用時間に制限が生じることがありました。しかし、マッスルスーツEveryは、空気圧式の人工筋肉「McKibben型人工筋肉」を採用しており、電力供給を必要としません。この空気圧式の筋肉は、特定の動作をサポートするために設計されており、力を効率的に伝達することで、腰や膝などにかかる負荷を軽減します。
具体的には、重いものを持ち上げるときに、最大で25.5kgf(キログラムフォース)の補助力を提供します。これにより、持ち上げ作業や中腰での作業、姿勢維持など、身体に大きな負担をかける動作が大幅に楽になります。この補助力は、特に腰痛を防止したり、作業効率を向上させる点で大きなメリットをもたらします。
また、このアシストスーツの重量は約3.8kgと非常に軽量です。前モデルである「マッスルスーツEdge」からさらに500g軽量化されており、使用者にとっては一層使いやすくなっています。この軽さと、わずか10秒で装着可能なシンプルなデザインにより、日常的に頻繁に使用することが可能です。スーツのサイズも複数展開されており、150cmから185cmの身長に対応しているため、さまざまな体型の人にフィットします。
2. 利用シーンと導入事例
マッスルスーツEveryは、様々な現場で活用されています。特に介護現場では、利用者の移動や体位変換、入浴介助など、頻繁に重労働が必要とされる場面で効果を発揮します。介護職員は日常的に腰や背中に大きな負担がかかるため、腰痛が職業病とも言われていますが、このスーツを導入することで、身体的な負担を大幅に軽減できる点が注目されています。例えば、入浴介助などでは水が飛び散る環境での使用も多いため、防水性能が高いことも重要なポイントです。マッスルスーツEveryは防塵・防水等級IP56に対応しており、屋外や水濡れの可能性がある作業現場でも問題なく使用できます。
農業においても、重い農機具や作物の収穫、移動作業などでの腰痛防止に貢献しています。特に日本の農業では、高齢化が進んでおり、身体的な負担を軽減することが作業継続の鍵となっています。例えば、箱詰めや収穫作業では中腰姿勢が長時間続くことが多く、このような作業を行う際にマッスルスーツEveryを装着することで、作業者の疲労を軽減し、作業効率が向上します。農業従事者の中には「このスーツのおかげで、70歳、80歳になっても働き続けられる」といった声も聞かれています。
また、物流や工場などでも、このアシストスーツは導入されています。重い荷物を持ち上げたり、運んだりする場面での身体的な負担軽減が期待されています。特に長時間にわたる同じ作業の繰り返しは、腰や膝に大きなダメージを与える可能性がありますが、マッスルスーツEveryの補助力を活用することで、作業者の身体的なストレスが軽減され、怪我や疲労を未然に防ぐことができます。
3. 簡単な装着とメンテナンス
マッスルスーツEveryは、装着が非常に簡単で、約10秒で装着が完了します。忙しい作業現場において、すぐに装着して使用できるという点は大きな利点です。また、特別な工具や技術を必要とせず、手軽に空気を入れて使用できるため、現場での導入がスムーズです。装着後も体にしっかりとフィットし、動作の邪魔をすることなく、作業に集中できるデザインになっています。
さらに、メンテナンスも簡単で、人工筋肉は頑丈に設計されており、長期間の使用に耐えられる仕様です。汚れや水濡れにも強く、介護や農業といった環境でも安心して使用できます。保証期間も購入後1ヶ月以内に製品登録を行うことで、1年間に延長され、長期的な利用を支援します。
4. 費用対効果
マッスルスーツEveryは、価格が149,600円(税込)と比較的手頃な価格で提供されています。これまでのパワードスーツと比べ、価格が大幅に抑えられていることから、個人でも購入しやすい設定になっています。介護現場や農業、工場などでの導入が進んでおり、コストパフォーマンスが非常に高い製品と評価されています。身体的な負担を軽減することで、作業者の健康を守りつつ、作業効率を向上させるため、導入企業や個人からの満足度も高いです。
特に中小企業や家族経営の農家、さらには個人ユーザーにとって、コスト面でのハードルが低く、日常生活や仕事において利用することが可能です。腰痛や肩こりに悩む人々にとっては、長期的な健康維持のための投資ともいえるでしょう。
5. 今後の展望
少子高齢化が進む日本において、介護や農業、物流といった現場での人手不足や労働者の高齢化は大きな課題です。マッスルスーツEveryのようなアシストスーツは、これらの問題を解決するための一助となる可能性があります。特に労働者の高齢化が進む現場では、負担を軽減することで、長く健康に働き続けることができるようになります。
また、電力不要で軽量という特徴から、今後はさらに多様なシーンでの活用が期待されます。例えば、雪かきや引っ越し、日常の家事など、家庭内での利用も増えていくことでしょう。特に高齢者や女性でも簡単に装着できる点は、利用者層の広がりを予感させます。
総じて、マッスルスーツEveryは、身体の負担を減らし、労働現場の生産性を向上させるための優れたツールです。その技術的な革新性と手頃な価格から、多くの現場で導入が進んでおり、今後もさらなる活躍が期待されています。
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