【TANO】楽しみながらリハビリができる介護ロボット

 

 

時間がない人向けに特徴を

  • 非接触・非装着型のモーショントレーニングツールであり、モーションセンサーを利用した福祉・介護・教育現場向けのゲーミフィケーションテクノロジーです​​。
  • センサーの前に立つだけで体の動きや音声に反応して直感的に楽しめます​​。コントローラーは必要ありません。
  • 80種類以上のプログラムがあり、リハビリテーションやトレーニングなど様々な用途に活用できます​​。
  • 運動、発声、脳活性化トレーニングが可能な自立支援システムとして機能します​​。

特徴は?

「TANO」は、非接触・非装着型のモーショントレーニングシステムで、福祉施設や介護現場におけるリハビリテーションおよびレクリエーションの効率化を図るために設計された先進的なテクノロジーです。このシステムは、利用者の身体的な能力を引き出し、運動機能や認知機能の向上をサポートするだけでなく、介護スタッフの業務負担を軽減する効果も期待されています。

1. TANOの特徴

TANOは、モーションセンサーを用いて体の動きを感知し、利用者の身体的状態に応じた適切なトレーニングプログラムを自動的に提供することができます。特に、身体のゆがみを3秒程度で測定し、その結果に基づいて最適な運動プログラムを提案するAI技術が組み込まれている点が大きな特徴です。このシステムにより、ロコモティブシンドローム(運動機能障害)やフレイル(老衰)予防が期待され、利用者が自立した生活を続けられるよう支援しています。

また、TANOは180種類以上の豊富なコンテンツを持っており、身体の動きに加えて声にも反応します。これにより、運動だけでなく、発声や口腔機能訓練など、包括的なトレーニングが可能です。たとえば、「花火」や「サッカー」といったゲーム形式の運動プログラムが用意されており、ゲーム感覚で楽しくリハビリができるため、利用者の意欲向上に寄与します。さらに、レクリエーション要素を取り入れたプログラムにより、単調なリハビリではなく、楽しみながら運動を続けられる環境が整っています。

2. 介護現場への導入効果

TANOは、リハビリテーションやレクリエーションにおける介護スタッフの負担を軽減するツールとしても非常に効果的です。介護現場では、リハビリプログラムの設定や準備が負担となることが多いですが、TANOはモーションセンサーを利用して動作を感知するため、特別な装置を装着する必要がなく、簡単に操作することができます。これにより、準備にかかる時間や労力が大幅に削減され、介護スタッフはより効率的に業務を進めることが可能です。

また、TANOの導入によって、利用者に合わせたトレーニングが提供されるため、個々のリハビリ効果が向上します。実際に、リハビリの専門家による監修のもとで行われた実証実験では、自己効力感の向上や、通常の運動では短時間しか持続できない動作が長時間にわたって行えるようになるなどの結果が報告されています。これにより、利用者の運動機能や健康状態の維持・改善が期待され、介護施設でのケアの質が向上することが期待されています。

さらに、TANOは複数人で同時に利用できる設計となっており、集団でのリハビリやレクリエーションが可能です。これにより、職員一人が複数の利用者を同時にサポートでき、個別対応が難しい状況でも効果的な運動プログラムを提供することができます。また、利用者同士の交流が増え、コミュニケーションの促進にも寄与するため、精神的なケアにもつながります。

3. AIとゲーミフィケーションの活用

TANOには、AI技術が導入されており、利用者一人一人の姿勢や身体のゆがみをリアルタイムで測定します。このデータに基づいて、最適なトレーニングプログラムが自動的に選定されるため、個別にカスタマイズされたリハビリが可能です。また、定期的に体の状態を測定し、その結果を可視化することで、リハビリの進捗や効果を確認することができます。これにより、利用者やその家族、さらには介護スタッフがリハビリの効果を客観的に評価でき、モチベーションの向上にもつながります。

TANOのもう一つの重要な特徴は、ゲーミフィケーションの要素を取り入れている点です。リハビリを「運動」や「訓練」としてではなく、ゲーム感覚で楽しめるように設計されているため、利用者の意欲を高めることができます。ゲーム形式の運動は、体を動かすことに対する心理的なハードルを下げ、自然に運動を促す効果があります。たとえば、バーチャル花火を打ち上げるプログラムや、魚を釣るプログラムなど、楽しみながら身体を動かせるコンテンツが豊富に用意されています。

4. グローバルな展開と今後の展望

TANOは日本国内だけでなく、海外でも広く導入されています。多言語対応が可能で、国や地域を問わず活用できるため、グローバルな展開が進んでいます。高齢化が進む各国において、介護の質を向上させるためのツールとして注目されており、今後もその普及が期待されています。

TANOは、単なる運動支援ツールにとどまらず、今後の介護現場における総合的な支援システムとしての発展が期待されています。例えば、AIを活用したデータ分析により、個々の利用者に最適なケアプランを提供することや、介護現場の業務効率化をさらに推進する取り組みが進められています。TANOの進化により、介護スタッフがより質の高いケアを提供できる環境が整い、利用者が自立して豊かな生活を送るためのサポートが強化されるでしょう。

5. TANOの未来

今後、TANOの技術はさらなる進化を遂げることが予想されます。AI技術やロボティクスの進展により、利用者の状態に合わせたリハビリやケアがより精度高く提供されるようになるでしょう。さらに、データの蓄積や分析が進むことで、介護現場全体の効率化が図られ、より多くの高齢者が質の高いケアを受けられるようになることが期待されます。

また、TANOは介護の現場だけでなく、健康寿命の延伸や予防医療の分野でも活用が広がる可能性があります。高齢者が自立して生活できる期間を延ばすことは、社会全体の負担を軽減する重要な課題であり、TANOのような先進的なツールがその解決策の一翼を担うと考えられます。

結論

介護ロボット「TANO」は、AI技術とゲーミフィケーションを活用したモーショントレーニングシステムであり、利用者の身体的および精神的な健康を支援するだけでなく、介護スタッフの業務負担を軽減する画期的なツールです。豊富なコンテンツと簡単な操作性により、リハビリの効果を高め、介護現場の効率化に貢献します。今後もTANOは、技術の進化とともにさらに広がり、介護業界における重要な役割を果たしていくことでしょう。

 

詳細は、以下の参考からご確認ください
参考 TANO

 

TANOを体験できる施設が全国にたくさんあります

岩手県に1か所

神奈川県に1か所

愛知県に2か所

茨城県に1か所

大阪府に3か所

兵庫県に2か所

大分県に1か所

福岡県に1か所

TANOを体験できる施設が全国にたくさんあります。福祉機器展のようなイベントにも出展していることが多いので、足を運ぶ予定がある場合は確認してみてください。

以下の参考サイトより詳細が確認できます。

参考 TANO体験施設一覧

 

導入事例①永寿特別養護老人ホームの全フロアに導入

大阪府にある社会福祉法人永寿福祉会では、TANOを永寿特別養護老人ホームの全フロアに導入しています。

参考 永寿特別養護老人ホーム プレスリリース

 

介護ロボットなごやフェスタ2021での紹介動画

 

国立成育医療研究センターに寄贈されている

2022年、国立成育医療研究センターに寄贈されているようです。この施設は、日本で最大の小児・周産期・産科・母性医療を専門とする、唯一の国立高度専門医療研究センターです。

病気や障がいのある子供たちにTANOを用いたリハビリを行えるようになっています。

【合わせて読みたい】介護ロボットをまとめた記事

【24年9月最新】介護ロボット一覧!どんな種類がある?普及しない理由は?

この記事も含んだ、色んな介護ロボットを一覧にしています。ざっくりとジャンル分けをしています。「見守り機器」「オムツ・排泄」「送迎」「介護記録」などの個々の問題から探せるようになっています。